【安芸高田市】南澤克彦市議 – まちが変わるチャンス

安芸高田市-南澤克彦市議-まちが変わるチャンス

今回は、安芸高田市議会の南澤克彦議員にインタビュー。

政治家になったきっかけや、これからの安芸高田市などについてお話しいただきました。

南澤 克彦

1976年、東京都あきる野市生まれ。広島市立大学国際学部を卒業後、株式会社日立国際電気に入社。その後、2002年から株式会社日能研関西にて国語科担当の塾講師として勤務。2015年に安芸高田市吉田町にIターンしたのち、2020年には安芸高田市市議会議員選挙に立候補し初当選。取材時現在、安芸高田市議1期目。

あなたが見たいと願う変化に、あなた自身がなりなさい

自分たちの暮らしを自分たちの手で作っていけたら…という考えはそれまでもありました。まちづくりは、そこに住む人たちが自分たちの責任で運営するのが本来の姿だと思っています。自分たちの社会のルールやお金の使い方(つまり政治)も自分ごととして引き受けて考えていかなければならない。でも、そういったことを人任せにしてしまっていました。その結果、起きてしまったもののひとつが河井事件です。

その後にあった安芸高田市長選挙では、現在SNSやメディアで話題になっている石丸市長が立候補し、当選しました。その結果を受けて「このまちは変化を求めているのだ」と実感しました。また当時、私自身も現状のままで、この先安泰だとは思えませんでした。

市民が「変化が必要だ」と判断して石丸市長を選んだという流れを受けて、私も変化の一部になりたいという思いから市議会議員選挙に立候補しました。

失敗してもチャレンジできるまちへ

南澤克彦-失敗してもチャレンジできるまちへ

安芸高田市に限らず、日本全体に言えることだと思うんですが、自分たちの意見や思いがなかなか届かない、聞いてもらえない、反映されないという状況が散見されます。

自分自身もそう思うことがありますが、そういう経験が重なると、自分たちは「無力だ」とか「認めてもらえない」とか「どうせ何をやってもダメだよね」っていう諦めにつながってしまいます。

するとだんだん、生きる気力や活力が削がれてしまって、それぞれの人が持っている良さとか個性、能力といったものが発揮できなくなる。それはもったいないと思います。

だとするならと逆をやればいい。一人ひとりの意見がちゃんと聞いてもらえるとか、ちゃんと話し合って納得して未来を選べる、そういう世の中になるといいと思います。

みんなに意見を聞いてもらうために、しっかり根拠や説得力のあることを言えるようになる必要がありますが、「意見が通る」とか「やりたいことにチャレンジできる」とか「みんなに力を貸してもらう」とか前向きな動機の中で、人はより成長していくのではないかと考えます。

小さな成功体験を経て「どんなことが自分はよりワクワクするかな」と考えることで個性が活き、「ワクワクすることにどんどんチャレンジしてみよう」となって地域も活性化するのだと思います。

また、チャレンジに失敗してもひどく責められるのではなく、「そういうこともあるよね。反省をしっかりして、次行ってみよー♪」って言える世の中だといいなと思います。

でも今はそうなってはいないですよね。知らないところで大事なことが勝手に決まっていっている…ように思える。ひとつには人々が政治よりもスポーツやゲーム・芸能に関心が集まって、それを許してしまっているという状況があるのではないでしょうか。

僕らが暮らす世の中のことだから、ホントはもっとみんなが政治に関心を持たなきゃいけない。

石丸市長が現れて、炎上商法のような部分もありながら、人々の耳目を集め、議会の動画を見る人が増えています。ご覧いただければわかると思いますが、根拠もあやふやでお気持ち優先だったり、反対する理由も述べられない状況で私たちの意思決定が行われています

おかしいですよね。でも「誰某が悪いんじゃ!」と毒付いて、責任を外に求めても、状況は変わりません。この状況は私たちひとりひとりが責任を持って変えていかないといけません。

具体的には、責任を持って代表者・代弁者(政治家)を選ぶ、相応しい人がいないなら、自分たちで候補者を立てる、あるいは自ら立つ、という行動が必要なんだと考えています。

世間には「政治の話はちょっと遠慮したい…」みたいな雰囲気があって、それは長い時間をかけて意図的に作り出されていると思っています。

実際、一般の人は議会の様子を見ないじゃないですか。よっぽど議員だったり市長だったりを応援している人でも議会中継ってほとんど見ないと思うんですよ。

ぜひご自身の自治体の議会動画の再生回数を確認してみてください。おそらく3桁程度だと思います。それが安芸高田市だとYouTubeで万単位の再生回数が続出していて、革命的だなと感じています。

こんなに注目されている状況を利用しない手はないと思っています。これだけ関心が高まる中で、準備ができたと思っています。ひょっとすると変えられるのではないか、逆にここで変えられないとするといつ変えるのか? 変えるだけの熱量は、今、安芸高田は高まっているのではないかと思います。

そういう意味で、安芸高田をどんなまちにしていきたいか?という問いには、「自分たちで自分たちのまちの意思決定をしていくんだ」と、そういうまちに生まれ変わりたいと思っています。

政策と議員の仕事

重点政策はどのようなものを掲げているか、というご質問ですが、地方議員には、予算編成権や執行権がない(首長の専権事項)ので、選挙公約として重点政策を掲げてもなかなか実現は難しいと考えています。

実現するアテのない公約を掲げて票を集めるのはちょっと抵抗があって…、選挙時はあくまで政治信条やスタンス・考え方の表明にとどめていました。ちなみに当時の選挙公報はこんな感じでした。

南澤克彦市議の公約2023画像:南澤克彦市議提供

もちろん、議会には議決権、議案の提案権があります。多数派を形成すれば条例を提案、議決し首長に政策の実行を迫ることもできます。今は少数派なのですが、仲間を増やし、政策提言して実現できるようになりたいですね。

では市議会議員とはどういう立場なのかというところですが、議会の主な仕事は、条例(ルール)や予算(税金の使い方)を決める『議決』と、市の事業に対する『監視・チェック』です。

議員としては一般質問を通じて事業の提案ができますが、提案を政策に取り入れるかどうかは、首長の判断となります。また行政と市民のパイプ役として、市民の声を行政に届ける、議会や行政の情報を市民に届けるということが仕事になります。

一議員としてできることはさほど大きくはありませんが、議会という機関は、政策の最終決定者であり、条例を作ることもできます。その条例というルールに基づいて首長も事業を行うので、ルールを作れば提案したい政策が通りやすくなると思います。

ただしルールを作るときは1人だけでは実現できないので、ルールを作るにはグループだったり地域政党とか党などの多数派を形成することも必要になってきます

また、議会は予算を削ることもできますが、予算を否決・修正するにしても、議会で多数の賛同を得ないことにはできません。逆に言うと、議会の多数派を握ってしまえば、ある程度首長は従わざるを得ない状況にもなります。

それが、議員・議会という立場です。

若い世代の人たちへ – ぜひ知恵を借りたい

安芸高田市は若者が比較的少ないですが、SNSを通じて情報収集されている方も多いんじゃないかと思っています。今この瞬間にも、TiktokとかYouTubeを開けば石丸市長が出てきて、1回でも見てしまうとアルゴリズムにハマって次々と出てきますよね。

ただ、やはり若者へのアプローチについては非常に難しくはありますね。

石丸市長が仰っているように、政治のエンタメ化みたいなことができればいいのかなと思ってはいます。ただ、あまりにもエンタメ化しすぎるとポピュリズムみたいなものにつながってしまう恐れもあると思っています。

それなりの思慮深さや緊張感が必要で、両方のバランスを取るのは難しく、若い皆さんのお知恵を借りたいぐらいです。

インタビュアーより

今回は、メンバー2名でインタビューをさせていただきました。

高橋 辰昂(共同代表)

今回、南澤さんへのインタビューを行いましたが、一番心に残ったのは「自分たちで自分たちのまちの意思決定をしていくんだと、そういう安芸高田市に生まれ変わりたいと思っています。」という言葉で、本気で安芸高田市を変えていこうという思いをとても強く感じました。

Youth Vote! HIROSHIMAの活動について、「カフェみたいに気軽な感じっていうのがとても良いのでは。自分たちが面白いなと思うところを、長い文章や動画にせず、受け取りやすいよう咀嚼して提供すれば人も来るだろう」とアドバイスを頂き、記事やSNS投稿をさらに読みやすくするよう頑張っていきたいと思いました。

谷川 知優(クリエイター)

今回、初めてインタビューに携わり、「政治」のイメージが変わりました。

南澤さんの「自分たちで自分たちのまちの意思決定をしていくんだと、そういう安芸高田に生まれ変わりたい。」という言葉。

「政治」は私には関係ない、何もしなくていいと勝手に思っていた私には衝撃的な言葉でした。確かに、自分たちのまちなのに、自分たちの意見や思いが反映されないのは、あってはならないことだと思います。しかし、私のように何もしなくても生活できると思っている人は少なくないと考えます。政治の話が日常に溶け込んでおらず、むしろ触れることが出来ないトピックとして、扱われているように私は感じています。

政治・選挙の情報を発信している身として、このwebメディアの存在や意義、役割について考え直す機会になりました。私ができることは何か、Youth Vote! HIROSHIMAとしてできることは何か、これからも探求していこうと思います。

この記事を書いた人

高橋辰昂

広島県広島市出身。 現在は東京でエンジニアとして勤務。 小学生時代に政治に興味を持ち、大学在学中に議員インターンシップを知り、参加・運営を経験する。 メディア運営に興味を持ち、地元広島の役に立ちたいという思いから当メディアを設立。
著者情報ページ

この記事を書いた人

高橋辰昂

広島県広島市出身。 現在は東京でエンジニアとして勤務。 小学生時代に政治に興味を持ち、大学在学中に議員インターンシップを知り、参加・運営を経験する。 メディア運営に興味を持ち、地元広島の役に立ちたいという思いから当メディアを設立。
著者情報ページ